生命の輝き
どんなに精巧で人間に似せて作ったマネキンであっても、それにパンストを穿かせてみてもエロスは感じない。AIが
発達して人と会話出来るアンドロイドが完成しても、パンストを穿かせてみようとは思わない。よく出来たドールにパンスト
を穿かせてみても匂い立つような妖艶さがあるとは思えない。そこには命の温度や息吹がないからだ。
マネキンやドールには恥じらいがない。足指のふっくらした肉感がない。たとえ女性の足指を型取りしてそっくりな形に
仕上げたとしても、生身の女性の足指が持つ艶めかしいエロスを備えることは出来ないだろう。生命の輝きがパンストと
いう無機物にも命を与えるように思う。ナイロンという化学物質が創り出した繊維が命に彩りを添えるアイテムになっている。