需要
女は自らの価値に気付いていない。援交が知られるようになった以前の女は特にそうだ。自分を過小評価していると言ってもいいだろう。
もちろんその頃が女の盛りであって、今は盛りを過ぎて……熟女と呼ばれる年代になったこともあるが……若さでは到底敵わないと知っている。
だからといって女の魅力が消滅したということではない。女はそれがわかっていない。
「こんなおばあちゃんの裸や脚なんて誰が見て、誰が歓ぶの?」 女はそう訊いてくる。掲示板にアップロードされて、その反響の多さに
女は驚く。そして照れ隠しに「モノ好きな男(ひと)もいるのね」とつぶやく。しかし内心では「女として認められている」ことに笑みを浮かべる。
そして次第に男のリクエストに応えてアップロードを繰り返すうちに需要の多さに恍惚となる。熟女の味というものに気付いて女は輝く。