四畳半
四畳半という響きには独特の湿り気と猥褻がある。六畳間でも八畳でもなく、卑猥な音感をともなうのは四畳半という空間だ。
ベッドではなく押入れから出してきて敷いた布団のウエット感がたまらなく猥褻な色彩を帯びる。投げ捨てるかのように下着を脱ぎ棄てるのでは
なく、しとやかに一枚いちまいいとおしむように剥ぎ取り、枕元にそっと置いておくようないやらしさを予感させる。それは畳と布団のなせる業だ。
焦らしているのか恥じらっているのかわからないが、ヒザをつけて脚を揃えている女に、「広げるんだ」と冷たく言い放つ。なにを開くか、
女は理解している。おずおずと広げた脚の付け根はしっとりと湿っている。あえてもうひとつ命令する。「まんこを突き出してみろ」
と。